【初級編 第2回】メジャースケールとは?ベーシストが必ず理解すべき“音楽理論の土台”

はじめに|ベーシストが最初に覚えるべきスケール、それが“メジャースケール”

ベースをある程度弾けるようになった人が「次のステップに進みたい」と感じたとき、必ずと言っていいほど必要になるのが メジャースケール です。

メジャースケールは

  • コードの仕組み
  • キーの理解
  • ウォーキングベース
  • コードトーン
  • メロディの構造

すべての“中心”になっています。

このスケールを理解すると、ベースが指板のパターンだけでなく、音楽として理解できるようになるので、あなたの演奏は確実にワンランク上がります。

この記事ではベーシストのために、「最も分かりやすく・最短で理解できるメジャースケール」を解説します。

第1章|メジャースケールは“全半全全半全全”でできている

メジャースケールの本質はこの並びです。

メジャースケールの公式

全音 → 全音 → 半音 → 全音 → 全音 → 全音 → 半音

例えば Cメジャースケール は「C – D – E – F – G – A – B – C」となります。

なぜこうなるか?
それはこの並びに当てはめただけ。

  • C → D(全)
  • D → E(全)
  • E → F(半)
  • F → G(全)
  • G → A(全)
  • A → B(全)
  • B → C(半)

たったこれだけです。

第2章|“度数(1度〜7度)”で覚えるのがベーシストの正解

スケールをただ暗記するのはNG。
ベーシストが理解すべきは 度数(インターバル) です。

メジャースケールの度数

1度(ルート)
2度
3度(メジャー3rd)
4度
5度
6度
7度(メジャー7th)

ベースラインは度数で組み立てる楽器なので、この考え方は絶対に欠かせません。

第3章|ベース指板で“形”として覚える

ここからが本番です。
ベーシストは理論より 形(パターン) の方が圧倒的に覚えやすい。

ルートを基準にした2オクターブ形(E弦スタート)

E弦の3F(G)をルートとして

  • ルート(1度)
  • 全音上:2度
  • さらに全音上:3度
  • 半音上:4度
  • 全音上:5度
  • 全音上:6度
  • 全音上:7度
  • 半音上でオクターブ(1度)

ポイントは以下

  • 間隔(全・半)を体で覚える
  • どの音をルートにしても形が同じ
  • 移動ド(階名=ドレミ)の考え方と一致する

形で覚えると、指板上のあらゆるキーに対応できるようになります。

第4章|ベーシストが最優先で習得すべき“3つのメジャースケール”

メジャースケールは12種類ありますが、最初から全部覚えるのは意味がありません
まずはよく使う以下の3つからです。

① Cメジャー(♯も♭もない最もシンプルなスケール)

C–D–E–F–G–A–B–C
基礎を理解するには最適。

② Gメジャー(♯1つ。実際の曲でよく使うキー)

G–A–B–C–D–E–F#–G
ポップスでもロックでも頻出。

③ Dメジャー(♯2つ。ギターと相性が良い)

D–E–F#–G–A–B–C#–D
ギター中心の曲で圧倒的に使用されます。

第5章|練習:メジャースケールを“上下運動”で弾いてみよう

メジャースケールはただ上昇するだけでなく、下降も弾くことで理解が深まります。

練習メニュー

  1. ルートから上昇(1〜7度)
  2. オクターブから下降(7〜1度)
  3. 4弦→3弦→2弦へ横移動
  4. 1つキーを決めて「全→全→半→全→全→全→半」を声に出す

これを繰り返すと、指板と理論がリンクし始めます。

第6章|メジャースケールを「使う」ための基礎:コードとの関係

メジャースケールの本当の価値はコードとリンクして初めて発揮されます。

Cメジャーのダイアトニックコード

1度:C(メジャー)
2度:Dm(マイナー)
3度:Em(マイナー)
4度:F(メジャー)
5度:G(メジャー)
6度:Am(マイナー)
7度:Bdim(ディミニッシュ)

つまりメジャースケールを理解することでコードの理解がスタートするのです。
次回の「度数」と組み合わさると、一気に音楽が見えるようになります。

まとめ|メジャースケールはベース理論の“中心”

本記事のポイントは以下の通りです。

今回のまとめ
  • メジャースケールは 全全半・全全全半
  • 度数で理解するのがベーシストの正解
  • 指板上の“形”として覚えると応用が効く
  • まずは C/G/D の3つだけ習得すればOK
  • コードの理解につながり、次のステップが広がる

メジャースケールを理解すると、「何となく弾く」から「理解して弾く」 に変わります。

次回予告(初級編 第3回)

「度数(インターバル)を理解する|ベースが強くなる最短ルート」

音程・距離感を理解すると、ベースラインの組み立てが劇的にラクになります。

【初級編 第3回】度数(インターバル)を理解する|ベースラインが一気に上達する“音の距離感”

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