【初級編 第4回】主要3和音(トライアド)とは?ベースで“コードの中身”を理解する最初のステップ

はじめに|コードトーンを理解できるとベースは一気に上達する

ベース初心者〜初級者が次に覚えるべきは、コードの最もシンプルな形=トライアド(3和音) です。

  • C
  • Am
  • G
  • F

など、バンドで頻出するコードのほとんどは「トライアド」を基礎にしています。
トライアドを理解すると、

  • どの曲のコードでも“中身”が分かる
  • ルート以外の音選びが理論的になる
  • ベースラインの選択に迷いが減る
  • コードチェンジに自然と対応できる

つまり、ガムシャラに弾くベースから、理解して弾くベースへランクアップできます。
今回は、トライアドの仕組みと、ベース指板でどう見えるのかまで完全に理解できる内容です。

第1章|トライアド(主要3和音)とは?

トライアドとは、1度(ルート)・3度・5度の3つの音でできたコードです。

そして、この3つの音の“並び方”によってコードの種類(メジャー/マイナー/ディミニッシュ)が決まります。

第2章|トライアドの種類と仕組みを理解しよう

① メジャートライアド(明るい響き)

構成:1度・3度・5度
例:C → C・E・G

3度が「メジャー3度」なので明るい。

② マイナートライアド(暗い響き)

構成:1度・♭3度・5度
例:Am → A・C・E

3度が半音下がり「♭3度」になるため暗い。

③ ディミニッシュトライアド(不安定)

構成:1度・♭3度・♭5度
例:Bm♭5 → B・D・F

5度までフラットするため、不安定で緊張感の強い響き。

重要ポイント

ベースが絶対に覚えるべきはメジャーとマイナーの違い=3度が違うだけということ。

  • メジャー → 3度
  • マイナー → ♭3度

この理解があるだけで、どんなキーのコードでも中身が瞬時に見えます。

第3章|ベース指板でトライアドを見る(E弦ルートの場合)

ベーシストは “形で覚える”ことが最短ルート
今回は E弦をルート(1度)にした場合の形を紹介します。

メジャートライアド(1・3・5)

例:E弦3F(G)をルートとした形

1度(ルート) → E弦3F
3度 → A弦2F
5度 → A弦5F

この3つの位置を結ぶ形がどのキーでもそのまま使えるのが最大のメリット。

マイナートライアド(1・♭3・5)

例:E弦3F(G)をルートとした形

1度(ルート) → E弦3F
♭3度 → A弦1F
5度 → A弦5F

メジャーとの違いは 3度が半音下がる=1Fへ移動するだけ。

この“1フレットの違い”を感覚で覚えると即戦力です。

ディミニッシュトライアド(1・♭3・♭5)

例:E弦3F(G)をルートとした形

1度 → E弦3F
♭3度 → A弦1F
♭5度 → A弦4F


5度が半音下がるため、メジャーやマイナーよりも“詰まった形”になります。

指板での注意点

  • まずは E弦ルートを徹底的に反復
  • 次に A弦ルートでも同じ形を作れるようにする
  • 最終的には「形を見て、度数を意識する」状態へ

これでコードトーンの位置がどんなキーでも瞬時に見えるベース脳が作れます。

第4章|必ずやってほしいトライアド練習

トレーニング①:メジャー/マイナー判定

「C」「Am」「G」「Dm」などのコードを見て、3度が何か即答できるようにする。

トレーニング②:指板でトライアドを押さえる

E弦のルートを変えながら…

  • メジャー
  • マイナー
  • ディミニッシュ

この3つを必ず押さえられるようにする。

トレーニング③:同じ形を他のキーへ移動

例えば:G(3F) → A(5F) → B(7F) → C(8F)


このように移動しながら、トライアドの形が崩れないようにする

第5章|コードトーンで弾くと“レベルが1段上がる理由”

トライアド(=コードトーン)で弾けると…

  • ルートだけの単調なベースから脱出
  • コードチェンジが自然に聞こえる
  • 歌やメロディを邪魔しないベースが作れる
  • ジャンル問わず使える普遍的な技術

つまり、トライアド=ベースライン構築の土台です。
ここまで理解できれば、もう初級者卒業レベルに近づいています。

まとめ|トライアドの理解は“コードが見えるベーシスト”への入口

今回の重要ポイントは以下になります。

今回のまとめ
  • トライアドは 1・3・5 で構成される
  • 3度が違うだけで メジャー/マイナー が変わる
  • ベーシストは「指板の形」で覚えるのが最短
  • E弦ルートから整理すると迷わない
  • トライアドが分かるとベースラインが一気に洗練される

次回は、このトライアドを実際のベースラインに落とし込む方法を扱います。

次回予告(初級編 第5回)

「コードトーンを使った実践ベースラインの作り方」

“理論を実戦へ”をテーマに、今日覚えたトライアドをベースラインで使える形にします。

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